<NIGEL CABOURN>OW-7 CLASSIC CAMERAMAN JACKET - JAPAN LIMITED
1955年~1958年、エドモンド・ヒラリー卿の南極大陸横断の際に同行したカメラマンのウィルフリッド・ノイスが着用していたジャケットをベースにした『カメラマンジャケット』。
ファブリックはナイジェル氏お気に入りのコンビネーション、上部にベンタイルクロス、下部にハリスツィードを使用しています。
ベンタイルは、海に墜落したパイロットの命を救うために誕生しました。
島国である英国を囲む海は、北極に連なる厳寒の環境です。
5度前後の冷たい海中に投げ出された場合、約20分が生死の分かれ目でした。
20分を過ぎると、低体温症によりその後いくら暖めても兵士は助からなかったのです。
しかし、英国の英知を集結し苦難の末に誕生したベンタイルにより、兵士の生存率がほぼ0%から80%へと激変しました。超高密度にコットンを織り上げることで、軽く防水性が高い生地となり、冷たい海水の侵入を防ぎ、低体温症からパイロットを守ったのです。
上部のベンタイルは、第2次大戦当時、英国のシャーリー研究所で開発された耐水性と防風性の高いコットン生地です。
象徴である“ファイヤーマンクリップ”は厚手の手袋をしたまま開閉を容易にします。
このクリップは留める位置を4段階に調整できます。
ワックスが施されたハングマンズノットのドローコード、本革のコードロックが使われています。
水牛の角を削り出して製作した、伝統的なホーンボタンを使用。
開閉の多いツイードの前タテ部分は、ボタンが落ちにくいよう裏側をレザーパーツで補強してあります。
イギリスのスコットランド北西に位置するアウター・ヘブリディーズ諸島のハリス地方で生産されるハリスツイード(Harris Tweed)。
英国王室の認可を受けた、英国ハリスツイード協会の厳しい品質基準をクリアしたものだけが、ハリスツイードとして認められます。
有機飼料で飼育された、子羊の新毛を手で紡いで糸にし、手織りの織り機で織り上げています。通常、羊毛に含まれる「ラノリン」を、洗毛し脱脂しないと機械に掛けることが出来ません。
ハリスは手作業のため、「ラノリン」を含んだまま織り上げることが出来ます。これにより、羊毛のもつ優れた保湿性と保温性をキープできるのです。
脇には通気性を確保するためのベンチレーションを装備。
フードは、被り続けていると周囲の音が聞こえづらいので、内部の耳の辺りにハトメがあいています。
雨、雪の侵入を防ぐためフードの外側にはカバーが当てられています。
レイヤードの上から羽織ることを想定しているためゆったりとしており、肩周りが動きやすいラグランスリーブになっています。また、袖口はボタン式で調整可能です。
銀閣寺(慈照寺)のように、華美ではないが侘び寂びを感じられる品のあるブラックは、日本限定モデルならでは。