<NIGEL CABOURN>
DONKEY FISH JACKET
インスピレーションの素となったのは、メキシコ西部、バハカリフォルニアの先住民の手織りのブランケット。デザイナー、ナイジェルケーボンが旅先で見つけたビンテージアイテムの一つです。
愛嬌のある魚達の表情は眺めていても飽きません。アメリカ大陸の先住民には、野生の動物や鳥、魚をトーテム(一族の守り神)として大切にする文化があります。そしてそれをモチーフ化することには、大いなる自然を敬愛する精神が表れています。
存在感のある大きめのウッドボタンは、生地のナチュラルな風合いに溶け込んでいます。その裏にはレザーパッチを縫い付けて補強しています。
軽量で肌当たりが柔らかく暖かなファブリックは、ナイジェルケーボンリミテッドコレクションなどを数多く手掛けてきた老舗、リリア社(イタリア)製。天然染料で染めた何十色もの糸を織り交ぜて、独特の深みのある色彩を作り出しています。ほつれやすい縫い合わせ部分や動きが大きく擦れやすい部分などはパイピングで補強。
落ち着いたブラウンを基調に赤やオレンジ、ブルーなどのさし色がスパイスとなっているこのジャケットは、デニムやベーシックカラーのボトムスにもしっくりとなじみます。
同じデザインの布を使用していても、裁断する位置が変わるため、一着一着、柄の出方が大きく異なります。魚の頭や尾ひれの位置、配色のバランスも全く違います。そのため今このページでご覧いただいているのは、世界にたった一つしか存在しない、大変希少なアイテムなのです。