<NIGEL CABOURN>TURTLE NECK SHIRT - WAFFLE
コットンワッフル地のタートルネックシャツです。
本製品の編地はどこにでもあるワッフルに見えますが、世の中に溢れている安価で単純なワッフル編地とは全く別物です。
平坦な天竺編みと比べて、細かく複雑な立体組織であるワッフル組織の編地はそれだけで何だかありがたい感じがします。実際にこの構造のおかげで適度に空気を含むため優れた保温性を保つ事ができることが大きな特徴です。
ワッフル組織は動きにくい空気の層を、その立体的な構造により更に強固に保持することで保温性、保湿性を保ちます。しかし、良く伸縮するその立体的な構造故に欠点もあります。伸縮について、よく伸びるものの縮みが弱く、伸びきった状態になりやすい点です。
よって、安価で簡単なワッフルのカットソーは、着用した当初は良くても、洗濯と着用を繰り返すうちにだらりと伸びきってしまう事がよくあります。
本製品のワッフル組織は、そうした点を踏まえて、糸そのものの性質と編地組織のバランスを入念に計算して設計する事で、長い着用にも簡単にはだれないものに仕上げています。
地味な点かもしれませんが、布帛生地においても、カットソーやニットの編地においても、一本の糸をどのように設計するか、という点からアプローチを開始するナイジェル・ケーボンの特徴とも言えるでしょう。
袖口には、ワンポイントでハンドルミシンによる味わい深いチェーンステッチが施されています。
ナイジェルケーボン製品においてアイコニックな鏃のマーク、英国軍の官給品を示すブロードアローの刺繍は、職人が一点一点丁寧に仕上げています。
<HANDLE EMBROIDERY>
今回のコレクションに使用しているミシンは、ハンドルミシン。全方向に動く針と布押さえが自由に回転し、柄を描くことができます。操作はミシン台の下にセットされたハンドルを回して行います。 約150年前に考案され、完成されたとてもプリミティブな構造のこのミシン。現存するマシンも当時と全く同じ仕組みです。 ただし現存するマシンも、そしてなによりもそのマシンを扱える職人も現在では極めて希少です。