<NIGEL CABOURN WOMAN>USN LONG P - COAT
19世紀の終わりころからイギリス海軍やヨーロッパの漁師が着たコート。
その名の由来は、Pea=「錨(いかり)の爪」やオランダ語でウールの起毛素材を意味するpijなど諸説。
金属を使わず、錆びることのない素材のボタン。雨風を避ける為の大きな襟。
そして取り外しのできるスロートタブ。
海軍や船の象徴である錨をその名に冠していると言われるように、このコートは、甲板などでの激しい寒さや環境にも耐えることができるのです。
1930年代から40年代にアメリカ海軍に支給された10個のボタンを前身頃に使ったピーコートがデザインソース。
ヒップまですっぽり隠れるレングスは、当時の水兵が、雨風や寒さなどの悪天候から身を守るため腰よりも長いものを着ていたから。
ハンドウォーマーポケットや、ポケットの両端に縫い付けた三角形のレザーパーツ、袖口内側のリブなど、伝統的なピーコートを忠実に再現し、中わたを入れることで暖かさを保ちながら、シルエットや柔らかい風合いの素材により女性らしく仕上げています。
素材は、経緯(タテヨコ)異なる組成の糸を使用して織りあげた、コンパクトで軽量化された女性のためのメルトンファブリック。
緯糸には短い羊毛繊維からなる紡毛(ぼうもう)を使っていますが、経糸に細く毛羽が少なく毛足の長い繊維で紡績した梳毛(そもう)を使っています。これがファブリックの軽さの秘密です。
ごくわずかに起毛することによって、光沢感と保温性を高めています。